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2004年度第1回日本ベントス学会運営委員会議事録
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日時 6月27日(日)12:00-17:00
場所 東京海洋大学資源育成棟会議室
出席者 向井(会長)、五嶋、和田、風呂田、朝倉、仲岡、青木、岩崎、
堤、大越、小島、嶋永
欠席者 三浦
報告事項
1)庶務報告
事務局より、昨年度の入会は一般会員48名、退会は一般会員27名と団体会員1(秋吉台科学博物館)、
一般会員1名(原 誠会員)の逝去があり、昨年度末の会員数は、一般会員561名、賛助会員3名、団体会員32、
無料会員12となった事が報告された。
2)会計報告(資料1)
事務局より、昨年度会計が820429円の借入金により11384円の黒字決算となった事が報告された。2004年6月7日に
鈴木孝男会員による会計監査がおこなわれ、会計が適正に執行された事が確認された旨、報告があった。なお会計監査で編集費
の内訳を記録しておくべきとの指摘があったが、議論の結果、内訳を求めない事とした。
3)英文誌編集委員会(資料2)
堤英文誌編集委員会委員長より、英文誌編集状況について報告があった。今年度第1号は7月中旬に、第2号は10月に出版予定。
投稿数がやや増える傾向にある。
4)和文誌編集委員会報告(資料3)
大越和文誌編集委員会委員長より、和文誌編集状況について報告があった。59巻は7月中に出版予定。原著論文の投稿が増加
する傾向。来年度発行の60巻では特集を組まない予定。
3)自然環境保全委員会報告(資料4)
岩崎自然環境保全委員会委員長から海産移入種問題に関する要望書の環境省への提出、西表島リゾートホテル建設問題に関する
要望書の沖縄県等への提出、海産移入種アンケート調査結果の公表の予定、和歌山県和歌の浦の護岸改修計画のその後の状況
および外来種侵入リスク評価国際会議の準備状況について報告があった。また今年度の委員会活動予定について紹介があり、
海産移入種問題に関して農林水産庁等への要望書提出を予定している旨、報告があった。
4)東京湾海洋環境シンポジウム実行委員会報告
風呂田委員より、東京湾海洋環境シンポジウム実行委員会について報告があった。
5)今年度大会について
向井会長より、今年度大会が日本プランクトン学会と共同で、9月24日から26日に愛媛大学で開催される旨、報告があった。
6)学会ホームページについて
堤委員からサーバー変更のため一時閉鎖中の学会ホームページについて、近日中に再開の見通しである旨、報告があった。
これに伴うURLの変更はない。
審議事項
1)自然環境保全委員会委員任命について
岩崎自然環境保全委員会委員長から、自然環境保全委員会委員として木村妙子会員を再任、松政正俊会員を新たに任命した旨、
提案があり、承認された。
2)自然環境保全委員会「和歌浦問題検討委員」の指名について
岩崎自然環境保全委員会委員長から、「和歌浦問題検討委員」(任期1年)として和田恵次会員と古賀庸憲会員を指名
したい旨、提案があり、承認された。
3)自然環境保全委員会「西表島リゾートホテル建設問題検討委員」の指名について
岩崎自然環境保全委員会委員長から、「西表島リゾートホテル建設問題検討委員」(任期1年)として逸見泰久会員と
奥田夏樹会員を指名したい旨、提案があり、承認された。
4)今年度奨励賞受賞者について
和田奨励賞選考ワーキンググループ代表からの提案に基づく審議の結果、今年度奨励賞を福田 宏会員と木村妙子会員に
授与することが決定した。
5)奨励賞副賞について
審議の結果、奨励賞副賞に関しては向井会長に一任することとした。
6)会長代行の設置について
向井会長の提案に基づく審議の結果、会長が必要に応じて運営委員の中から会長代行を指名できることとした。
7)自然史学会連合委員の交代について
昨年度末で退会した西委員に代わる自然史学会連合委員として仲岡雅裕会員を選出した。任期は残余期間とする。
8)プランクトン学会との英文誌合同出版に関する協議会について
堤英文誌編集委員会委員長より、日本プランクトン学会と英文誌共同出版に関する協議会を持ちたい旨、提案があり承認
された。第1回の参加者を堤委員、大越委員、五嶋委員、事務局(小島)とした。
9)学会財政健全化策について
事務局および和文誌編集委員会の提案に基づき、学会財政健全化策について議論され、以下の事項を決定した。
1.学生会員を新設し、来年度より会費を学生会員5000円、一般会員8000円(現行5000円)、団体会員15000円
(現行10000円)とする事を総会に諮る。
2.2年間会費を滞納した会員は学会誌発送停止、3年間滞納した会員は運営委員会の議を経て除名とする。
3.学会誌の学会負担印刷ページの限度を原著論文8ページ(現行10ページ)、総論12ページ(現行16ページ)とし、
これを超えるものについては、1ページ9000円(現行8000円)を著者が負担するものとする。
4.別刷代金を1部、1ページあたり5円値上げし、差額を印刷費から相殺する。
5.英文誌の出版コストを削減する。
6.和文誌の特集を来年度から原則として取りやめる。
7.これまで和文誌に掲載していた英文誌の論文和文要旨は、ホームページに掲載する事とする。その他の情報記事等の
取り扱いについては今後検討する。
8.会員名簿の発行を来年度に延期する。
10)選挙日程について
事務局より2005/2006年度会長および運営委員選挙の日程について提案があり、12月に通知、1月末投票締め切り、2月
上旬開票とする事とした。選挙管理委員については第2回運営委員会で決定する。
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持ち回り運営委員会(2004年3月)
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2004年3月9日、岩崎敬二自然環境保全委員長より、1)奥田夏樹会員を2004年3月限りで自然環境保全委員とする、2)西表島・浦内川でのリゾート開発問題について、(株)ユニマット不動産と(株)南西楽園ツーリスト、沖縄県、竹富町などに要望書を2004年3月中に提出したい旨、提案があり持ち回り運営委員会で審議の結果、要望書を運営委員会委員の意見を取り入れて修正する事を条件に承認された。
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運営委員会資料
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***資料1***
2003年度会計報告
[ 収入 ]
平成14年度より繰越 122754
個人会員会費 2025000(納入率72%)
団体会員会費 180000(納入率56%)
賛助会員会費 10000(納入率33%)
学会誌売り上げ 219348
著作権料 19660
広告費 70000
寄付(原 誠会員ご遺族より) 10000
小計 2646762
借入金(東プリより) 820429
計 3477191
[ 支出 ]
和文誌第58号出版費 1298378(うち印刷費 1207500)
英文誌第58(1)号出版費 1150104(うち印刷費 1096252)
英文誌第58(2)号出版費 820429(うち印刷費 774900)
和文誌編集費 50000
英文誌編集費 100000
通信費 22910
事務経費 22496
会議費 1400
計 3465807
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***資料4***
自然環境保全委員会 委員長 岩崎 敬二
<自然環境保全委員会の活動報告:2003年12月〜2004年3月>
1. 海産移入種問題で、環境省に要望書を提出
2003年11月のベントス学会総会で、海産移入種について、「2004年制定予定の『外来種対策法』で、海産移入種、特に非意図的に移入される種についての対策も検討・考慮するよう」との要望書の提出が了承された。それを受けて、2003年12月12日に、向井会長とともに環境省自然環境局野生生物課に赴いて、環境大臣あての要望書を、提出。課長補佐の堀上勝氏に事情説明を行った。
(参考)
本年5月末、環境省と農林水産省とで作成した「外来種対策法案」が、国会で可決。来年から、「外来種対策法」として、施行される予定。現在、具体的にどういった対策を取るべきか、環境省の作業部会(水生生物研究者は入っていない)が方針を作成中。ともかく、意図的に移入され、かつ生態系や人間社会に有害な影響を与える可能性のある(その影響予測は、移入業者がするのではなく!、担当省庁の作業部会がする?)移入種を「特定外来種」として指定し、研究目的以外での輸入を原則として禁止する、というのが、この法律の骨子。船舶によって、あるいは、水産物や土に混入または園芸植物・ペットなどに附随して、非意図的に移入される生物は、全く対象外とするもの。
2. 西表島リゾートホテル建設問題について沖縄県等に要望書を提出
この問題は、琉球列島の最長河川である西表島の浦内川河口の月ケ浜にリゾートホテルが建設(ユニマット不動産)され、浦内川河口干潟や月ケ浜の水生生物に影響を与える可能性がある、というもの。ホテル(名前「ニライカナイ」)は、本年4月1日に、一部営業を開始したが、さらなる拡張計画がある。環境アセスが行われておらず、現状調査も陸生生物だけである。
本年2-3月に、自然環境保全委員会は、学会会員の要望を受けて、この問題について、奥田夏樹さん(名桜大学研修員)を検討委員に指名(メール上の運営委員会で承認を得る)。情報収集と自然環境保全委員会での審議をおこない、同委員会名で「ホテル営業の中断とアセスメントの実施」を求める要望書を作成。メール上の運営委員会の承認を得て、本年3月31日と4月1日に、沖縄県知事・沖縄県議会議長・竹富町長・竹富町議会議長・ユニマット不動産社長に要望書を提出。
■沖縄県知事宛要望書・・・沖縄県土木建築部次長漢那政弘氏・建築指導課(アセス担当)課長新里栄治氏・環境政策課環境
評価班主幹安富雅之氏、自然保護課課長などに事情説明。県からは、
1)県の条例では、アセスを事業者に求める必要がない。
2)国立公園区域でもない。
3)リゾート法の指定区域である。
4)ホテルからの排水基準は、通常の BOD30ppmではなく、10ppmという厳しい基準を特別に設けて指導している。
との理由で、環境アセスを事業者に求めるつもりはない、との説明を受ける。
■沖縄県議会議長宛要望書・・・副議長高良政彦氏に事情説明。6/22に、県議会事務局の照屋氏から、電話で、要望書について
の詳細を教えてほしい、との問い合わせあり。
■竹富町長宛要望書・・・課長補佐宮城孝佳氏に事情説明。
■竹富町議会議長宛要望書・・・事務局長亀井保信氏に事情説明。
■ユニマット不動産・・・担当者に電話するも「事情説明を受ける必要もないし会う必要もない」とのことなので、配達証明付き
郵便で、送付のみ。
3. 日本ベントス学会誌第59号(今年度発行)の「海産移入種特集」を企画・編集
2002年11月のベントス学会大会で行ったシンポジウム「日本の海産移入種の現状」の成果として、ベントス学会誌に「特集」を組んでいただいて、7本の論文の企画・編集作業などを行った。海産移入種問題検討委員6名(山口寿之さん・西川輝昭さん・山西良平さん・林育男さん・西栄二郎さん・木下今日子さん)から多大なる御協力を得た。論文の提出期限を守れず、また、中には30頁を超える論文もあって、この特集だけでかなりの頁数を割くことになってしまいました。大越和加編集長と編集委員の方々には、多大な御迷惑をおかけしました。深くお詫びします。
4. 和歌山県和歌の浦の護岸改修計画について
2003年度の検討委員をしていただいた和田恵次さん・古賀庸憲さんからの報告:
この問題は、近畿地区の中ではかなり良好な干潟が残っている和歌山県和歌の浦(和歌川河口)で、和歌山県がコンクリート護岸の改修(約1km)を行うというもの。計画通りの改修が行われれば、干潟が0.2ha消失することになるため、市民の反対運動がある。2002年11月に、ベントス学会は「護岸工事にあたっては環境修復も含めて慎重な検討を行うよう」との要望書を和歌山県に提出した(ベントス学会誌第58号120-121頁に記事あり)。その後、和歌山県は、計画を白紙に戻し、協議会発足のための準備委員会を召集する予定である、とのこと。準備委員会には市民グループからも数名が出席、また、協議会には古賀さんも専門家として加わる予定、とのこと。
5. 「外来種侵入リスク評価国際会議」の準備・セッションのコーディネイト
8月27-29日に、横浜国立大学で開催される「外来種侵入リスク評価国際会議」(日本ベントス学会は、共催団体となって
いる:2003年11月の運営委員会で了承された)で、「水生生物セッション」の開催準備を行っている。このセッションは、
8月29日午前9-12時に行われ、海外の研究者3名と日本人研究者5名の発表・議論が行われる予定。
<自然環境保全委員会からの審議事項>
1. 新委員の任命について
1)2004年4月〜2006年3月の自然環境保全委員会委員として、木村妙子さん(三重大学生物資源学部)を再任していただき
たい。
2)2004年4月〜2006年3月の新しい自然環境保全委員会委員として、松政正俊さん(岩手医科大学教養部)を任命していただき
たい。
(理由)
2003年度の自然環境保全委員会委員
大越 健嗣 さん(石巻専修大学水産学部)任期2002年4月〜2004年3月:昨年度で退任
木村 妙子 さん(三重大学生物資源学部)任期2002年4月〜2004年3月:今年度からの2期目(規約には「連続する任期は
2期以内とする」とある)
岩崎 敬二 (委員長:奈良大学教養部)任期:2003年4月〜2005年3月
小菅 丈治 さん(独立行政法人水産総合研究センター西海区水産研究所)任期:2003年4月〜2005年3月
2. 和歌の浦問題検討委員の指名について
2004年度も、和歌山県和歌の浦の護岸改修工事(計画)の問題について、以下の2名の方を、検討委員(任期1年)として
指名したい。
和田 恵次 さん(奈良女子大学理学部)
古賀 庸憲 さん(和歌山大学教育学部)
(理由) 報告の「4」にあるように、この問題は現在もまだ継続中であるため、2002年から検討委員をしていただいている
和田さんと古賀さんから、引き続き、今年度も検討委員をおいた方が良い、との御提案があった。
3. 西表島月ケ浜リゾートホテル建設問題検討委員の指名について
2004年度も、この問題について、以下の2名の方を、検討委員(任期1年)として指名したい。
逸見 泰久 さん(熊本大学理学部)
奥田 夏樹 さん(名桜大学研究員)
(理由)「報告」の「2」にあるように、この問題のアフターケアーのために、本年度も、検討委員をおきたい。逸見さんは、
この問題の、生態学会自然保護専門委員のアフターケア委員にもなっている。
(参考) <今年度の自然環境保全委員会の活動予定>
1. 海産移入種について、国土交通省・環境省・農林水産省へ要望書の提出
本年2月に、国際海事機関(International Maritime Organization)により、「バラスト水の管理に関する条約」が締結された。それを受けて、日本政府も、この条約に批准する意向で、担当官庁である国土交通省総合政策局環境・海洋課と環境省が、これから、国内法の制定やバラスト水管理に関する指針を制定する準備に入るとのこと。2002-2003年に、自然環境保全委員会は海産移入種に関するアンケート調査を行い、その結果は、日本ベントス学会誌に公表されるので、この結果をもとにして、バラスト水の適切な管理・規制を定めた国内法が速やかに制定されるよう、国土交通省と環境省に、要望書を提出したい。また、アンケート調査の結果、アサリ・シナハマグリなどの水産物の輸入と、それに附随して非意図的に移入される生物がかなり多く、場所によっては在来種への食害が顕在化・深刻化していることなどがわかった。そのため、水産物輸入に関連した移入種の現状把握を早急に行い、対策を講ずるよう、農林水産省に、要望書を提出したい。
2. 海産移入種アンケート調査のデータベースの公開・利用
海産移入種に関して大量の情報が集まっているので、データベースの公開と関係者による利用が、どのような形でできるか考えておきたい。
3. 西表島リゾートホテル問題について
上記の2名の検討委員の御協力をえながら、現地での情報・データ収集を行い、現地の状況次第では、沖縄県や竹富町、事業者に対して、学会として、「水質と水生生物に関するモニタリングの実施」か、あるいは「アセスメントの実施」を求めることなどを考えたい。
4. 海産生物のRDB種に関する情報の収集
環境省が定めているRDB種には、ベントスが大変に少なく、各都道府県ごとに定められているRDB種も、同様の現状にあるようだ。そのため、環境アセスメントなどで、ベントスは対象外・考慮されない、という事態が生じている。昨年度と今年度、環境省によって干潟・藻場調査が行われており、少なからぬベントス学会員も、そこに加わっておられる。その結果がまとまる来年度に、この問題について、何らかの活動(シンポジウムの開催・ベントス学会誌で「特集」を組む、など)ができるよう、各都道府県でのRDB種の選定の過程やその結果に関する情報、環境省による干潟・藻場調査の結果などから情報を収集しておきたい。
5. 学会大会でのシンポジウムの開催:行わない